成功談より人生の失敗談を知りたい
人の成功は本で読める
自己啓発本が多い気がする現代社会。成功者の話や成功の方法などは読んでいて楽しい。一方で、キャリアポルノとも皮肉られるように気分高揚するだけで実益がないとも言われている。また、自己啓発本を読むより書けとも言われているらしい。
若者の人生設計には他人の人生談が有益
これら自己啓発本の中には成功者の体験が語られているものが少なくない。例えば、以下のような本が挙げられる。マクドナルドの創業者の自伝です。
このような本で成功体験は簡単に読むことができるが、反対に失敗を知る機会はすごく少ないと思う。私は成功体験だけでなく平凡な人生の出来事や取り返しのつかないような失敗の話をバランスよく知りたい。卒業を控える大学生でまだ内定を獲得していないのなら、新卒就職できなかった先輩のその後を知りたいと思うのは当然のことだが、その情報は多くない。また、ホームレスのおじさんたちや昼間コンビニで働いている中年のおじさんたちはどのような人生を経てそこにたどり着いたのか。リストラされた後に人はどこへ行くのか。また、自殺してしまった人の人生。死んでしまった後では詳しい事情を聞くこともできない。日本社会は一度失敗すると再起不能になると言われながら、その再起不能の発端となった事柄の事後を知る術があまりない。これは冷やかしから知りたいのでもなく、人生の教訓にしたいというほどの探求心もないのだけれども、好奇心からと自分の人生を見つめなおす上で参考になりそうという動機から知りたいと思うのである。
ホームレスになった人の話ならBIG ISSUEに載っているかもしれないと思ってネット版を見ると、ネット版には記事が投稿されていなかったので、買うしか読む手段がないらしい。
関連サイト:http://www.bigissue.jp/index.html
親戚に知り合いの人生を聞いてみた
先日伯父に頼んで知り合いの人生を簡単に紹介してもらった。ここでそれらを読者と共有しよう。
・ある人はサラリーマンを辞めてうどん屋を始めたがうまくいかず、次に駅前で寿司屋を始めた。しかし、常連である近所の工場が閉鎖になると同時に客が減り寿司屋もつぶれた。その後、ラーメン屋で1年修業し、現在も続いている。
・建売住宅を始めた人がいた。バブル期には非常に羽振りが良かったが、バブル崩壊後経営が悪化し自殺。
→自営業者が経営悪化後に自己破産等をするのではなく、自殺するのはなぜなのか。自営業の最も恐ろしい結末とは何なのか。
・またある人は大手電器メーカーで勤務していたが、肩たたきのような境遇に合い、会社を退職し、街の電器屋として開業させられた。
・うまく行った人の例として、同じく仕事を辞めて資格を取りレントゲン技師になった人の話も聞いた。
もっと知りたい
就職先を決める時などにやりたいことがわからない若者に「君は将来どんな風になりたいのか」と聞かれても、参考にできる情報が足りず、わからない。人生設計には広く万遍なく人生の先輩の失敗などを知ることが重要だと思う。本やネット、人から聞いた話などが集まったら、またここで発表したい。