自分の中に日本精神を見た台湾の旅
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蓮池譚 龍

いくつかの国を一人旅して来たなかで一番有意義で成功した旅が台湾だ。

この旅の経過を記録しておこうと思う。

1、出発前に下調べをした

出発2週間前に関連書籍を10冊ほど読んだ。何も目的を持たずに漫然と旅をするのではなく、実際に見たいもの以下のように設定し、新鮮味がなくならない程度に調べた。

・台湾の歴史、主に日本統治時代

日本にいると戦前の日本は間違えていたなどという議論すら許さない自虐思想があるが、実際の台湾では日本統治について、今の日本についてどう認識されているのかを見たかった。

日本の新幹線

日本の技術で作られた新幹線が海外でどう活躍しているか自分で見たかった。乗ってみると本当に山陽東海道新幹線と同じデザインの座席だった。乗客は少なくガラガラだったのはちょっと残念だった。

日本が好きな台湾の若者出現スポット

海外の日本大好きな若者と交流したかった。この本で紹介されている西門に行ってみたが、結果日本大好きな若者と交流する機会がなかった。

2、中国語の練習になった

中国語学習5か月目でいきなりの現地実践。自分でもこの行動力を誇らしく思う。教材は中国大陸で使われる簡体字を主に学んでいたので、出発前に台湾で使われる繁体字を読むだけでなく、自分で書けるように勉強して行った。

3、費用は安かったがいろんな人と話せた

安い航空券でベッドのみのドミトリーに泊まった。安い航空券なので、フライトの時間が出発は夜7時で、帰国便は朝8時という悪条件。帰国便が朝早かったので前日から空港の椅子で夜を過ごした。

宿はネットで調べた台北のドミトリーに泊まった。外国人の友達もできた。

合計費用は10万円もかからなかったので、自分のバイト代で足りた。

4、帰国華僑や在台湾ベトナム人と出会った

台北や高雄でベトナム華僑やベトナム人とたくさん出会った。薬局を営んでいるベトナム華僑のお姉さんに生春巻きをごちそうになった。台北のミャンマー華僑が多い地区に行った。

日本語を話せる台湾のお年寄りを探せ

最大の目的は日本統治時代に日本語を覚えたお年寄りと会うことだったが、台北には1週間もいてあちこち行ってみたものの、一度も出会えなかった。計画通り、次は新幹線に乗り南部の街高雄へ行く。とりあえず、目的地は美術館に設定してバス停に着いた。すると、現地のおじさんにいろいろ聞かれたが、中国語がわからない。日本人ですと説明すると、つれのなんとおじいさんに日本語で話しかけられる。予想外の展開でちょっと興奮気味に、美術館という字を指さして「おじさんこれ何て読むの?」と聞いてしまった。(古い日本語では館を「くわん」と読むはずだから確認したかった。)

蓮池譚は高雄にある大きな池。周りに多くの寺院や廟がある。

蓮池譚は高雄にある大きな池。周りに多くの寺院や廟がある。

他にも特に行きたいところはなかったので、バスで蓮池譚という観光地に行った。そこで手品のおもちゃを売っているおばあちゃんがいたので、交流のチャンスと見て、手品を見ながら雑談していると、なんとこのおばあちゃんも日本語ができる人だった。曰く、国民学校に通っていたとのこと。この高雄には彼女のように日本語ができるお年寄りがたくさんいる。日本統治時代に国民学校に通って日本語で授業を受けていたのである。特に、この蓮池譚という大きな池の周りには大勢いるので、行ってみることをお勧めする。

蓮池譚で多くのお年寄りや中年のおじさんに出会ったが、彼らと話すときに、意外なことに模範的な日本人として自分を律しようとしている自分に気が付いた。

今は日本人ではないが、台湾のお年寄りは祖国の先輩で、当時彼らが学んでいた教育勅語などはもう忘れられているが、今の日本はかつての日本と同じくらい良い国で、立派な国民だということを見せたかった。それが彼らが期待している日本人像であることも伝わってきた。

なぜか海外台湾で日本精神を感じることとなった台湾旅行だった。

台北101

台北のタワー、台北101.夜景普通でした。

寶覚寺

台湾中部の街、台中。その寶覺寺(宝覚寺)の仏像はデカい。