IT系社長になる学生が最低限押さえておきたいポイント
対象者
学校を休学若しくは退学して会社を起こした、20歳前後の初めて経営層に関わる人。
一応法人も持ってるよ~的なよくわからない学生は相手にしていません。
さらに、社会人経験がある人とかその他の形で起業した方はこの限りではありません。
あくまでこれは、学生起業家とか青年起業家とよばれるたぐいの人の、つまづきポイントを抑えているものです。
サービスや製品の内容にも触れていません。
そもそも会社を作るべきじゃないと言うのは出来るだけ言わないようにしてます。
つくちゃったのもは、仕方ないので頑張りましょう。
基本的な注意点
注意点は上げればきりないのですが、最低限会社が潰れないためのポイントだけを書いておきます。
それから、営業系の社長とエンジニア系の社長では注意点も違うので分けて書いておきます。
具体的なポイントは下に挙げていますが、基本的にフォローしたいポイントは以下の5つです
- 企業体と一般的なサークルや任意団体との混同
- コミュニケーションのつまづき
- 金銭面でのつまづき
- ITを使っているという視点の欠如(営業系)
- 物を売るという視点の欠如(エンジニア系)
企業組織と一般的なサークルや任意団体との混同
まず、”サークル”ではない
「知ってるよ」と言われそうですが、実は似たようなものだと思っている人が多いのでここではっきりさせておきます。
何が違うか具体的に書くと、以下の3つだと思います。
- 法律が関わる
- 利潤が目的
- 権利と義務がつく
法律が関わる
サークルや任意の団体と大きく異なることがここです、細かく書くとキリがないのでここでは詳しく触れませんが、代表者は会社法をしっかり読んでおきましょう。
利潤が目的
これも他の任意団体とかと違う部分です、会社という組織設計・会社法は経済活動をおこない、利潤を生むことを前提にして作られています、基本的に”お金を得ること”のために作るべきではないです、もしお金を生むことを目的にしていないのであれば、会社法人にするのは向いていない事が多いので、別の形の法人にするなり何なりしたほうが”お得”だと思います。
もちろん、会社法人にしたからといって、お金を生むこと以外にも沢山の意義があり、楽しいいことや、誰かを助けることを行っていくべきだと考えています。ただ、利潤が発生することが前提というだけです。
権利と義務がつく
特に失敗した時・成功した時の高低差が、大きく、関わってたメンバー内でも大きな差が出るのが会社法人の特徴です。
具体的に言えば、株を80%持っている人と10%の人は同じ取締役でも、上場やバイアウトされる(会社を売ること)時に大きな利益の差がでます。
逆に、権利が大きいほど責任も重くなります、これは法的なものと道義的責任の両方ですが、権利が大きい人から先に責任を取っていくというのは常識的だとも言えます、それが少し会社の場合厳格に行う必要があるということです。
家入さんのいうことを真に受けない
家入一真さんは君の会社に責任をもってはくれません、彼の言葉を信じてただただ楽しいサークルだと思って会社を運営すると、とんでもない目を見ること請け合いです。
あくまでも参考にするだけにとどめておきましょう。
NGワードは「家入さんも堀江さんも言ってるから◯◯します」
自分の頭で判断しましょう、逆に家入さんを知らないのもどうかと思います。
コミュニケーションのつまづき
毎日メンバーと通話でもいいので会話しろ
最近のベンチャーは遠隔地で仕事をすることも増えてきてます、出社時間も自由で、与えられたことをこなせば良い問題がないという考え方も増えてきていると思います、もちろんそれは良いことです、
私自身も遠隔地で仕事して、出社時間も規定がないところで働いています。
しかし、そのような形で働いていると、社長や他のメンバーとコミュニケーションが取れなくなっていくことがあります。
何が問題かというと、速度が命のベンチャーでコミュニケーションが遅滞なく取れていないと、認識のズレを産むことになります、それは開発や営業戦略を動的に変えていかないといけないベンチャーに取っては致命的な欠陥です。
なので連絡はちゃんと取りましょう、必要なときに取ればいいやだと、めんどくさくなったりこれくらいいいやと自分の判断で動くようになってしまい、必要な連絡するら取れなくなるので、メンバーが少ないうち(5人まで)は全員で必ず定例会のようにして決まった時間に、会うか電話会議をしましょう。
バイト・仕事やめろ
もしあなたが別の会社で働いているのであれば基本的にすぐ辞めるべきです、もし別にで働いていないと会社が維持できないのであれば、一旦休止して、お金をためましょう。
代表が別のところで働いていたら、他の仲間の人から不信感や本気でやっているのか疑念を抱かれます。
人を雇うということを考えろ
ノリで人を雇うのはやめましょう
いくら技術力があるからといって人格に問題がある人を雇うのはやめましょう、どうしてもそういう人に仕事して欲しい場合は、仕事単位で任せるとかにしましょう。
取締役は特に考えて選びましょう、一生付き合う相手になるかもしれません、能力より人格重視で行きましょう。
役割をはっきりさせる
何をして欲しいのか、どういう立場で居て欲しいのかできるだけ言葉にしましょう。
給料は必ず払え
人を雇っているのであれば普通のことです。できるだけやってもらったことにはお礼をしましょう、でないと次からやってもらえなくなります。
金銭面でのつまづき
融資は基本もらえないと思え
これは、社会のほうがおかしいのですが、基本的に若いと社会経験がないというだけで融資がもらえないことが多いです。
ただ抜け道もあって、公共性の高い金融機関にお願いすると通る場合もあります。
出資はもらえてもあとあと面倒臭いぞ
出資を貰うのは意外と簡単です。
調べればすぐにわかると思いますが、ベンチャーキャピタルというところが割りと簡単に出資してくれます。
さらに良いことに、会社やビジネスについて何もわかってない皆さんのために、
手厚いアドバイスがもらえます、具体的にはPL・CLという会社を回すためにチェクすべき項目について教えてもらえたり、ビジネスの作り方からデザインまで様々アドバイスがもらえます。
注意が必要なのは、出資を受けたら”社長の思い通りにはならなくなるぞ”というところです。
アドバイスとはいいましたが、ほぼほぼ課題のようにして、次のミーティングの時までに言われたことをやっておかないと怒られます。
宿題を提出し忘れた時に先生が怒る感じで怒られます。
さらに、次に出資を受けたり、メンバーを新しく入れたいときなどにもアドバイスと言う名の干渉を受けることになります、
もちろん最初は何もわからないので、とても助かるでしょう、しかし会社を回すことを覚えた後、様々な干渉は時によっては会社の成長の妨げや、社長・社員の不満にもなります、もし出資を受けるのであれば、その点をよく確認しておきましょう。
以下出資をしてくれる会社、他にもたくさんありますが、代表的なところです。
会計士とは仲良くしておけ
あなたは会社を起こして、様々なビジネス的な問題や技術的な問題を解決して売上をあげて行こうと考えていると思います。そしてその為に時間を割いていきたいと思ってるはずです。
しかし、社長は思ったよりその他の雑務におわれることになります、具体的には会社会計の処理から給料・保険などお金や税金の問題です。
これらは、思ったより大変な問題です、特に社会に出たばかりでそのような知識があるわけないので、普通の社長の何倍も時間がかかります、勉強の部分から入るわけなので当然ですね。
そこで、最低限、困ったときに相談が出来る会計士を作りましょう、親でも友達でもなく会計士です。
もちろん普通にお金を払えば、会計士は相談に乗ってくれます、しかし弁護士の相談費用などと同じで高いです。
ベンチャーにはとてもではなく払えません、どうすればよいかというと、仲良くなりましょう、色々なベンチャー向けのイベントに会計士の方が参加されています、そこで、話したり、お酒を酌み交わして仲良くなりましょう。
そうすることによって自然と相談に乗ってくれるようにもなりますし、電話ができる仲になることもあります。
もちろんお礼は必要なので、うまく行った場合はその会計士とちゃんと契約して監査や顧問をお願いしましょう。
計画は3つ立てましょう
”いい時”と
”ふつう”のとき
”ダメ”なとき
その中でダメなときでも会社が回る資本政策を取りましょう。もう一度計画を見なおして。
社会の慣習がわかってない年齢だと思うので特に気にしろ
そもそも社会のルールとかがわかってない段階で社長という会社の顔になるわけなので、社外の人と関わるときのマナーは気にし過ぎるほど気にしてください。
もちろん相手は、若者だと思ってちゃんと守れるとは思ってはいません、なので間違えたマナーを行うことがダメで恥ずかしがることはありません、重要なのは礼儀を尽くすことです。
それでもうまくいく会社は1割
そもそのも9割は失敗するので、大抵の人は失敗します、失敗する人が普通なので、失敗しても自殺する必要はありません、その悩む時間があれば仲間の就職先を探したり、お世話になった人にきちんと説明をしましょう。
事業がうまく行かなくなった時にどうするか、その事業の撤退基準などを決めておきましょう。
会社を潰すのにも、手続きが必要です、頭の片隅にいれておきましょう、わからなければ会計士に相談だ!!。
ITを使っているという視点の欠如(営業系)
ITの勉強しろ
もし社長がインターネットがなんとやらということがわかってない場合、それは事業を続けていく上で致命傷に繋がる恐れがあります。
何が問題かというと、開発者との意思の疎通がうまくいかない、若しくは時間がかかるという部分です。
最悪の場合、エンジニアから呆れられたりして、やめられるかもしれません。
もちろん、細部にわたって理解する必要もありませんが、以下のクイズに80%正解できてない場合あなたはIT知識がないと考えていいです。
http://www.elite-network.co.jp/x/tokushu/quiz/quiz_se.html
もし不安な場合は以下の様な本を買い基礎を勉強しておきましょう。また、あなたのやってる事業の周辺知識は周りのエンジニアに聞いて完璧にしておきましょう。
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SNS(Twitter・FB)を嫌でも使って、人に使い方を教えられるまでになれ
SNSはネット上でサービスを広げるときに重要なツールになります、もちろんそれ以外にも仲間やサポートしてもらっている人とのコミュニケーションにも利用できます。
もしあなたが、FBやTwitterのアカウントを持っていないとすればすぐに作りましょう、ネット文化を理解するのにも役たちます。
FBは仲間やサポーターとのチャットや投稿を見ることができたり、グループ機能など様々な機能であなたのコミュニケーションをサポートしてくれるでしょう。
Twitterは少し遠い知り合い、或いはネット上での知り合いなどと気軽にコミュニケーションを取ることができるツールです。
使い方についてはTwitterの方が難しいかもしれません。
ただうまく使いこなすことができれば、拡散力を得ることができたりしてサービスの利用者を増やしたりすることができる銀の弾になりえます、恐れずに使ってみてください。
アライアンスは強引すぎて潰れないか用心しろ
アライアンスを組むのは、相手企業の社長に気にいられれば割りと組むことはできます。
しかしホントの勝負はここからです、実務を担当するのはそこの社員です、なのでそこの社員と円滑なコミュニケーションを行わなければ、せっかくのアライアンスもうまく生きません、それどころか業界に悪評を振りまくだけになったりすることもあります。なので、あくまでアライアンスを組んだら、組んだところからが勝負だと考えてください。
酒を無理やり飲ませてない?
割とふつうのことですが、ここは学生団体ではないのでそういうノリはやめましょう。
もちろん社員と食事や宴会を開くというこは必要だと思うので、どんどん行うべきですが、お酒を飲まない社員に対する配慮も必要です。
チャットに慣れよう
対面のコミュニケーションとは違う点が幾つもあります、それを忘れてLINE・FBなどでチャットを利用すると、とんでもないミスコミュニケーションを起こす場合があります。
- 主語をはっきり書こう(主語がないと伝わりません)
- できるだけ長文はやめよう(相手が読む気をうせさせます)
- 予定などは、相手の都合を確認しておきましょう、(一方的に決められると不快な思いをします)
- チャットじゃ伝わらないと思ったらすぐに電話に切り替える(微妙なことは伝わりづらいものです)
- ながれたら困ることは、メールで送るかFBグループなどのページに投稿する(チャットは検索しづらいので、忘れられたら困るようなのは、別のところに書いて、URLをチャットに貼るなどしましょう)
ググる癖をつけよう
わからないことがあれば調べる癖がないと、コミュニケーションロスが増えそのうち、相手してもらえなくなります。
物を売るという視点の欠如(エンジニア系)
売ることに目を向けろ
あなたの一番の仕事は、会社を成長させていくことです、技術力を伸ばすことではありません、もし技術力を磨くことに集中したいのであれば会社を作るのをやめてどこかの会社に入社することをおすすめします。もし、自分で会社を作り、技術力をどんどん伸ばし良い会社にするぞと考えているのであればそれは途方も無いことです。
現状、技術を伸ばせばお金が自動的に入る社会構造になっていません、大切なのは技術を活かして何ができるかという視点です。
売上を立てることにシビアになれ
数字に目を向けましょう、売り方を考えましょう、良い物を作れば売れるわけではないのです。良い物を作ればゴールではないのです。できたものを、世間にアピールして、買って貰って、お金をもらい社員にお金を払うまでがゴールです。それを会社が潰れるか、人に渡すまで繰り返し続けるだけです。
仕事を完璧にこなそうとするな
あなたに求められていることは、製品を完璧にすることではありません、かかった経費を上回る、売上を立てられる製品を作ることです。完璧にするということは、経費が高くなるので、高く売るか大量に売るしかありません、小さな企業でそれができますか?
また、完璧にするということは、時間もかかるということです、その間の経費を会社が持ち続けるということでもあります、それだけの体力がありますか?
そのことを、常に頭において、コストより売上が上回るようにしていきましょう。
まとめ
以上のことを押さえておければ、成功はしなくても、潰れるとか仲間がいなくなるというようなリスクは減らせると思います。
わからないことはググる、それでもわからないことは適切な人に聞く、恥ずかしがらない。
成功は、あなたの実力と運と気力の問題です。
頑張って茨を越えて行ってください。